「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」
このタイトルを聞くと
- 結婚できない性格が責められそう
- 独身は罪なのか……
と思ってしまうかもしれません。
しかし、この本の著者・ジェーン・スーさんは「未婚のプロ」で、自称酸いも甘いもつまみ食いしてきた40代の女性です。
そう、われわれと同種族なのです。
この本には「ジェーン・スーさんや周囲の女性たちが結婚しない・したくない・できない」理由をコミカルに、わかりやすく記しています。
- 結婚しないといけない雰囲気に押しつぶされそうな方
- 交際相手はいても結婚にまで至らないことを悩んでいる方
- 結婚したいから自分を見つめなおしたい方
こうした未婚女性の心を軽くしたり、未婚のままで楽しく自由に生きればよいと腹をくくったりができる1冊です。
30代独身にとっての強い味方となる1冊を紐解きながら、結婚について考えていきます。
30代独身女性が素敵な40代を迎えるためのヒントがたくさん！珠玉のエッセイ集「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」はこちらでレビューしています。
そもそも30代で結婚していない人は少数派というほどではない
無駄に心強いデータがあります。
30歳や30代の未婚率は、2000年は33.9%、2005年は39.9%、2010年は41.5%、2015年で41.9%になり、年々上がっている傾向があります。30歳以上の10人に4人は結婚していないわけですから、少数派では決してありません。
10人に4人て！半分じゃん！
女性の平均初婚年齢も29.4歳ですしね。(2015年厚生労働省の調査)
令和の時代、結婚していなくてもおかしくない時代なんだな……って思ってしまうのです。
ちなみに、男性の平均初婚は31.1歳です。女性とたった2歳差。
「男は30代どころか40代でも結婚できる」と思っていると大変です。
30代で独身って楽しいよね！結婚しなくてもいいような気がしてくる
ジェーン・スーさん曰く、独身時代は「シングル・イズ・ドラッグ」。
独身は自由で、恋人を作り放題で、稼いだ金はすべて自分につぎ込める立場です。
それが楽しすぎるんですよね。
帯の裏表紙部分に書かれている「独身の楽しさが半減するくらいなら、結婚しない方がマシ」というもの。
「独身の楽しさ」が「独身の寂しさ」を超えない限りはやめられないというお話です。
いつか独身のオーバードーズ(過剰摂取)を心底、悔やむ日が来るかもしれない。ひとり部屋で死んでも、誰にも見つけてもらえないかもしれない。このままキリギリスのような享楽的な人生を送っていたら、60で貯金が溶けて無一文になるかもしれない。
(中略)
でも、やめられない。手にした自由を手放せない。独身生活が楽しくて仕方ない！
「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」はじめに より引用
近い将来「30代で婚活しておけばこんなことには……20代で付き合っていた人にプロポーズされていたら……」とひとり寂しく寝込むこともあるのは間違いないです。
もっとも、婚活したからといって結婚できるわけではありません。
2018年は、婚活サービスを利用した人のうち39.4%の人が結婚したとのこと。
婚活実態調査2019(リクルートブライダル総研調べ)http://www.recruit-mp.co.jp/news/20190730_01.pdf
つまり、6割の人は婚活しても結婚が叶わなかったということです。
「あのとき頑張っておけば」と思っていても、頑張っても6割は目的が達成されない可能性があるということに。
それでも、婚活もせず独身を貫いたら将来後悔するだろうなぁと自己分析できている方は、婚活は早い方が何かとおすすめです。
4割は成功するのですから、何もしないよりは絶対に良い！！
そして、若い方が圧倒的にモテる！！
モテるだけではダメで、ちゃんと結婚を考えられる人と出会えるかが問題なんですが……
「まわりが結婚しているからしなくちゃ」という理由で30代が結婚してもいいの？
30代が結婚を焦る理由の多くは「まわりが結婚しているから」でしょう。
「結婚にまだまだ興味なさそうにしてた同志の結婚」（女性／37歳／その他／営業職）
「まわりがどんどん結婚して遊べる友だちが少なくなったとき」（女性／33歳／その他／秘書・アシスタント職）
「まわりの人が結婚しだして出産ラッシュだったとき」（女性／34歳／アパレル・繊維／クリエイティブ職）
「さすがに高齢出産の年齢になると焦る。子どもを考えなかったら結婚なんていつでもいい」（女性／34歳／医療・福祉／専門職）
極端なことを言えば、まわりが誰も結婚してないなら焦らないし、出産にリミットがなければいつだっていいわけです。
子どもの頃「みんな持ってるから」「みんな見てるから」という理由でおもちゃを親にねだり、見たくないテレビを見てきました。
それで満たされたとしても一瞬です。
「まわりが結婚して出産してるから」という思いで結婚・出産をし、それがスムーズにいっても、そのような考えでは「みんな2人目生んでるから」「みんないい学校入れてるから」というように、常にまわりと比べ続ける人生になりかねません。
考えを変えない限り、独身でも既婚でも、一向に幸せになれないままなんじゃないかと思うこともあります。
何が正解かわからず、本当に苦しい思いをしますよね……きっとこの苦しみは姿・形を変えて死ぬまで続くのでしょう。
まとめ・30代で未婚結婚どちらの道を決めつける必要はない
「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」
この本が伝えたいことは、未婚の人を責めたり、結婚を推奨したりではなく、「自分の好きな生き方でいいんじゃない？」というところ。
「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」を読んでやっぱり結婚したいな！と思ったら
- 自分の性格を変えて、今お付き合いしている人との結婚にむけて頑張る
- 婚活をスタートさせる
という行動をとってもいいし、腹をくくって独身を謳歌するならば
- 自分の面倒を見られるくらいのお金を貯めたり運用したり
- 頼れる人や場所を少しずつ作っておく
- すでにパートナーがいるならば、その旨話し合っておく
も良いですね。
まだどうするか決められないなら、保留のままでも良いのです。
未婚既婚問わず「自分が幸せ」である道を目指し続けることが、きっと良い人生なんだろうと思います。
30代なんてまだまだ若い……はず！
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